1. 前文
JPDUエクイティ委員会は、日本のパーラメンタリーディベートコミュニティにおける、差別、嫌がらせ、および排除のない、加盟員全員が参加できる環境を確保することを約束します。
A. 目的
加盟者がディベートの練習・競技のための資源を安全かつ平等に利用できる環境を作ること。
- すべての加盟者が、人種や民族、国籍、自認性、性的指向、経済的背景、能力ステータス、言語ステータス、年齢に基づく不当な差別を受けることなくすべてのJPDUの活動に参加できる環境を作り、維持すること。
- 公平と正義の価値や、道理をわきまえた議論を促進すること。
- JPDUの範囲外であるディベート活動への助言をすること。
2. 組織
A. 目的
前文で示したように、JPDUエクイティ委員会は、加盟員全員が公正に参加できるディベート環境を維持することを目指しています。したがって、当委員会の構成は、エクイティに関連する繊細な事柄に関する対応の効率と徹底との均衡に焦点を当てます。当委員会は、当規約に従って、定められた責任を果たすものとします。
B. 当委員会の機能
- 当規約の審査と改訂。
当委員会は、その年に生じ得た新しい需要を満たすために、当規約を毎年審査し、改訂するします。 - JPDU大会外のエクイティ問題への対処
当委員会は、JPDU大会で発生した、すべてのエクイティに関する不平申し立てとその事情を文書化し、保存します。当委員会は、大会のエクイティ役員の管轄を超えてJPDU加盟者が申し立てたエクイティ関連の問題の相談者としても機能します。 - 加盟団体エクイティ役員向けの年次研修の開催
当委員会は、JPDU年次選挙で選出された加盟団体エクイティ役員の研修を主催します。当研修では、委員に当委員会の機能、当規約、およびエクイティ役員の役割について説明します。
- 当規約の審査と改訂。
C. 役員
委員会は以下の役職で構成されるものとします。
- エクイティ役員代表:1名
- 常任エクイティ役員:2,3名
- 加盟団体エクイティ役員
- エクイティ役員代表
エクイティ役員代表は、JPDUエクイティ委員会の取りまとめと円滑な運営を担当します。当代表は委員会の主要な職務を主導し、JPDUの幹部との連絡網として機能します。 エクイティ役員代表は、以下の基準を満たさなければなりません。- 少なくとも1つのパーラメンタリーディベート大会でエクイティ役員として服務したことがある
- JPDU加盟団体の現在の一員であること
- エクイティ違反の記録がないこと
- ただし、意図的でなく行われた、悪質性の低いエクイティ違反や、被害者側との紛争解決に至った事案について、JPDUエクイティ委員会は過去にそのようなエクイティ違反を犯した個人が当該役職に就任することを許可する権限を有する。しかし、この権限の行使の可否は被害者のエクイティ委員会へのアクセスの保護が優先する。
- 年1回のJPDU選挙で選出されること
- 常任エクイティ役員
エクイティ役員代表を支援するために、常任エクイティ役員が最大で3人配属されます。エクイティ役員代表は、JPDU選挙後2週間以内に常任エクイティ役員を任命しなければなりません。常任エクイティ役員は以下の基準を満たさなければなりません。- JPDU加盟団体の現在の一員であること
- エクイティ違反の記録がないこと
- ただし、意図的でなく行われた、悪質性の低いエクイティ違反や、被害者側との紛争解決に至った事案について、JPDUエクイティ委員会は過去にそのようなエクイティ違反を犯した個人が当該役職に就任することを許可する権限を有する。しかし、この権限の行使の可否は被害者のエクイティ委員会へのアクセスの保護が優先する。
- JPDUの幹部(代表、副代表、会計)でないこと
- さまざまな所属、性別、地域、年齢で構成されること
- 加盟団体エクイティ役員
加盟団体は、その団員1人を加盟団体エクイティ役員として派遣しなければなりません。加盟団体エクイティ役員は、エクイティ委員会と加盟団体間の連絡網となります。加盟団体エクイティ役員は次の基準を満たさなければなりません。- JPDU加盟団体の現在の一員であること
- JPDUの幹部職についているかは問わない
- エクイティ違反の記録がないこと
- ただし、意図的でなく行われた、悪質性の低いエクイティ違反や、被害者側との紛争解決に至った事案について、JPDUエクイティ委員会は過去にそのようなエクイティ違反を犯した個人が当該役職に就任することを許可する権限を有する。しかし、この権限の行使の可否は被害者のエクイティ委員会へのアクセスの保護が優先する。
- 当委員会の幹部(すなわち、エクイティ役員代表および常任エクイティ役員)によって承認されること
3. 幹部の権限と義務
A. エクイティ研修
当委員会幹部は、加盟団体エクイティ役員が参加するエクイティ研修を、JPDU会合の日に実施するものとします。当研修は次の目的を達成する必要があります。
- 加盟団体エクイティ役員が、当委員会と当規約の目的を知ること
- 加盟団体エクイティ役員が、当規約の内容と当委員会の機能を理解すること
- 加盟団体エクイティ役員が、当役員としての役割を知り、その役割を果たす方法の助言を得ること
B. 加盟団体のエクイティ
当委員会は、加盟団体エクイティ役員に次の職務を実行するための情報、資源、環境を提供する義務があります。
- 幹部が開催する前述の研修に参加すること。役員が研修に参加できない場合は、団体から代理を派遣するか、または、通信危機を介して遠隔で出席するか、当委員会幹部と連絡を取り、研修で提供された資源と情報について確認する必要があります。
- 団体のすべての団員に当規約の内容と当委員会の機能を確実に知らせること
- 団体内のディベート活動のための公正な環境を追求すること
- 毎年3月末に幹部に当年次エクイティ報告書を作成すること。報告書は以下を含みます。
- 加盟団体エクイティ役員としての活動について
- 団員の多様性に関する統計(性別、留学生/国内学生、年齢層など)について
- 加盟団体エクイティ役員が当委員会に知らせたいエクイティの問題について
C. エクイティポリシーの改定
幹部は、JPDUのエクイティポリシーを毎年審査し、必要に応じて修正する必要があります。改定は以下の手順で行われます。
- 審査の手順は、次の2つのいずれかの状況下で実施されるものとします。
- 年次審査を3月末までに行い、JPDUの代表および加盟団体エクイティ役員に報告する。
- 要求に応じて審査する:JPDUの加盟者が当規約の部分改訂を正式に要求した場合、当委員会幹部はその部分を確認し、即時の改訂が必要かどうかを判断します。改訂が必要であると判断した場合、当委員会幹部は、当規約の改訂案をJPDUの代表および加盟団体エクイティ役員に提出する必要があります。
- 改訂案および修正案は、JPDU代表および加盟団体エクイティ役員に速やかに提出しなければなりません。改訂案はJPDU加盟団体の投票にかけられ、承認を得ます。改定案は、承認後、すぐに有効になります。
- 不定期で行われた改定の場合、加盟団体エクイティ役員は、その改定について直ちに団員に通知しなければなりません。
- 審査の手順は、次の2つのいずれかの状況下で実施されるものとします。
D. 大会外におけるエクイティの事柄
大会のエクイティ役員が、大会内で発生したエクイティの問題の管轄権を有するため、当委員会幹部は大会のエクイティに関する不平申し立てを対処する責任は負いません。ただし、当委員会幹部は、以下に示すようなエクイティ関連の問題を対処するものとします。
- 大会開催における手順に関するエクイティの問題:JPDU大会開催における手順の不手際に関する報告(例:差別的手順によるAC決定、未成年者へのアルコールハラスメントの恒常化、障がい者が参加できないような会場の設置など)があった場合、当委員会幹部は不平申し立てへの調査を行い、勧告書を公表します。
- 加盟団体エクイティ役員に対する不平申し立て:JPDUエクイティ委員会は、加盟団体のエクイティポリシーを管轄しません。ただし、団員が、同団体の加盟団体エクイティ役員に対して不平申し立てをした場合(例:団体内のエクイティ問題に関する過失や、エクイティ違反などがあった場合)、幹部は加盟団体へ調査を実施し、当該役員の辞任を要求することができます。当該団体は、代理役員を選出し、代理役員は幹部によって承認される必要があります。
- その他の問題:JPDU加盟員が正式に申し立てをしたエクイティ関連の問題は、以下の条件下で調査されます。
- 大会のエクイティ役員が適切に処理できない場合
- JPDU主催行事やJPDU大会へのアクセシビリティに影響がある場合
E. 調査
エクイティ関連の問題の調査が必要であるとされる場合、幹部は以下の規則を遵守するものとします。
- すべての関係者に対し、明示的な同意を得て事情聴取を行うこと
- 調査の指標が、当規約に完全に基づくこと
- 加盟団体の規約に対して何の権限も持たないこと。
- 明示的な同意なしに個人情報(名前、国籍、人種、性別、所属団体など)を公開しないこと
- 調査のプロセスを詳細に文書化し、透明性を担保すること。
- 調査の結果をすべて、報告書で公表すること。報告書に、日付、背景、調査手順、結果、および必要に応じて勧告を含めること
F. 大会のエクイティ役員承認
大会のエクイティオフィサーは当委員会委員で構成される必要はありません。ただし、以下の状況では、当委員会幹部は候補者の見直し、免職を行うものとします。
- 候補者が、エクイティ違反の記録があるとき
- エクイティ役員の構成に多様性が欠如しているとき。エクイティ役員の選定において、所属団体、年齢、言語ステータス、性別の多様性が考慮される必要があります。
G.制裁措置
当委員会の目的は、JPDUにおける加盟者全員が公正に参加できる環境を維持することです。したがって、制裁措置の目的は、懲罰ではなく、加盟者全員が公正に参加できる環境を確保することとし、制裁措置は必要な範囲でのみ行われるものとします。制裁措置が講じられた場合、当委員会幹部は直ちにJPDUの代表および当事者所属団体の加盟団体エクイティ役員に知らせる必要があります。
- JPDU大会参加権剥奪:当委員会幹部は、以下のような極めて悪質な状況において、エクイティ違反当事者を一時的または永続的にJPDU大会参加券剥奪を決定できます。
- 極めて悪質なエクイティ違反により、精神的外傷を負った者がおり、当事者の参加によって同被害者の大会参加が危ぶまれる場合 (例:暴行、意図的な嫌がらせ/いじめ)
- 複数の大会で当規約に違反し、行動を改めなかった場合(例:複数の大会で人種差別的なコメントをし、複数の迫害を行なった場合)
- 参加者の精神的、身体的安全が、当事者の参加によって危険にさらされる可能性がある場合。 (例:参加者のストーカー/脅迫)
- 交歓禁止:幹部は、エクイティ違反者のブレイクナイトの出席やJPDU主催の交歓行事への参加を禁止することができます。
- 警告:当委員会に関係するエクイティ違反が発生した場合、当委員会幹部は、同行動を変えなかった場合に行われる制裁措置に関して正式な警告をもって知らせます。
- JPDU大会参加権剥奪:当委員会幹部は、以下のような極めて悪質な状況において、エクイティ違反当事者を一時的または永続的にJPDU大会参加券剥奪を決定できます。
4. 連絡網
JPDUのすべての加盟員は、当委員会の資源と助言を利用できます。したがって、当委員会幹部は、以下の手段による連絡網を設置するものとします。
- 当委員会は、JPDUホームページからアクセスできる連絡先情報(Eメールなど)を用意して公開します。
- 当委員会は、すべての人が利用可能な、匿名の、または正式な不平申し立てや相談ができる連絡手段を用意します。 (例:Googleフォーム)
- 当委員会幹部の名前、所属団体、連絡先情報は、相談を必要とする加盟員が利用できるようにします。